値段

車で一時間ほど離れた市のショッピングモールで買い物。
日曜日だからか、以前に来たときより混んでいて、駐車場はほぼ満車状態。
モール内では、何か催し物が行われていたらしく、見物客が集まっていた。

目当てのペット用品コーナーをすり抜け、生体を扱う一角へ足を向けると、休日で家族連れ客が見込めるためか、これでもかと言わんばかりの高額な犬猫がショーケースに入れられていた。
中には100万円を優に越える犬もおり、その値段に驚く一方で、自分の飼い犬のようにバナナの叩き売りよろしく二束三文で売られる犬猫がいると思うと、何とも言えない気分になった。
あれだけの高額がつくほどだから、たぶん、良質な血統なのだろう。
けれど、言い方は悪いがただの家庭犬に良い血が必要だろうか。
ショーに出したり、ブリーディングをするような人が、あの手の店から犬猫を入手するとは考え難いように思う。
となると、嫌な発想だけれど、やはり、見栄というか、アクセサリー目的だろうか。
「高価なペット」を飼うことにどんな価値があるのか知らないが、あまり気分のいいものではないな。

見栄でペットを飼うというと、かの有名な「崖っぷち犬」の一連の騒動を思い出す。
生き物の世話をする上で、綺麗で楽しい部分なんて、ほんの僅かなのにね。
汚くて、面倒臭くて、手間もお金もかかることのほうがずっと多い。
一度でいいから、まずそこをよく考えてから飼い始めてほしい。
偉そうな口を利けた立場ではないけれど。